「月替わりの献立-3月の季節のおそばと御飯-」 Monthly menu Mar.2024

皆様こんにちは。何時もありがとうございます。
早くもひと月経ちまして、月替わりのご案内となりました。
3月は桃の節句です。数あるそれの中でも一番はんなりとした
やはり女の子の行事だなぁと思います。

節句とは?って調べてみますと「季節の節目となる日」とあります。
奈良時代に中国から伝わった「陰陽五行説」が由来の年中行事を行う
節目の日です。中でも名前に桃がついたり、別名「雛祭り」と言ったりと
優しい節句の気がしますね。
しかし、昨今の気温や気象変化を見てみますと、随分と早まって
必ずしも当てはまる気がしませんね。
今年は特に暖冬の影響で、此方でも本当に底冷えしたって日は
数えるほどほどでしたしね。
寒さに耐えて、やっと待ちわびた春が来たって云う実感に欠ける
様にも思います。

でも確実に月は変わります。花月・花見月・桜月等、綺麗な別名を持った
3月です。季節の献立も一新です!

「3月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 蛤蕎麦
  • 春キャベツと鮭の酒粕飯
  • てっぱい

とお雛さんに因んだ構成にしました。

蛤蕎麦

沢山あるそれの中でも頗る良い出汁の出る貝です。
ひな祭りには欠かせない食材ですので菜の花を対にした種物にしました。
例によって蝶々も飛ばしてあります。

春キャベツと鮭の酒粕飯

今回も初提供の御飯です。白酒になぞらえて酒粕を使ってみました。
下味を付けた新キャベツと鮭に、オリーブオイルを混ぜ合わせた酒粕を炙って混ぜました。
お酒が苦手な方には少し食べにくいかもしれませんがそんなに強烈な臭いも無くて割に上品に仕上がっていると思います。
あ、それと酒好きが作っていますんで、酒粕はちょっと張り込んであります(笑)

てっぱい

いわゆる、酢味噌和えです。「ぬた」とも言いますね。
今回は油揚げと分葱を使いました。旬ですのでタコやホタルイカ等の海鮮も参加です。

こんな感じで、例年通りのメニューですがどことなくマイナーチェンジさせてあります。
お客様に「来月はこの食材を使うんでしょ!」って先に云われますと天邪鬼ですので絶対使わないでおこうと思いますし、何とか違う食材で目新しさを出そうと考えます。
それが良い結果を産めば良いのですが。

先述しましたが少し気候がズレてきている様にも思います。
これからの京都の春も見どころ満載ですよ。
梅・桃・桜と順に追っかけてお出掛け下さい。
今月もひと月どうぞ宜しくお願い致します。

「月替わりの献立-2月の季節のおそばと御飯-」 Monthly menu Feb.2024

皆様こんにちは、毎度ありがとうございます。


年明けから時間が止まったままの方々が、大勢いらっしゃると思いますし復興の道のりも先が見えずに、不安な日々を過ごしてらっしゃるとお察しします。
近所のスーパーでの買い物に北陸産を見つけますと、手をのばすくらいの事しか出来ませんが一日も早く普通の日常を取り戻せる事を願うばかりです。

それでも暦はひと月経過しました。此方京都市内でも、本来ですと大寒からこっちまで底冷えする一番寒い季節ですのに、今年は予報通り暖冬を実感出来る気温が続いています。節分と云いましても何かピンと来ない感じです。


そんな中、季節の献立も変わります。

「2月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 豚肉と福豆のかき揚げ蕎麦
  •  百合根御飯
  • 蕪とオイルサーディンの酢の物

蕎麦とご飯は初めての献立です。

豚肉と福豆のかき揚げ蕎麦

今年は節分福豆を蕎麦の方で使用します。
下味を付けた豚肉と豆でかき揚げにしました。
天ぷらにする事で新炒り大豆の香ばしさがアップしている様に思います。天には生水菜のシャキシャキを置きました。

百合根御飯

初登場の混ぜご飯です。
もっと早くに使えば良かった食材の御飯です。
百合根の甘さとホクホクの食感が身上です。ちょっと色を付けたくて、カニのほぐし身も一緒に混ぜてあります。割に品良く仕上がったと思います。
天には針大葉の緑です。

蕪とオイルサーディンの酢の物

鬼の嫌いな鰯はここで登場します。
オイル漬けでスモーキーな味付けですので、ひょっとしたら作り手同様、彼らも好物かもしれませんね。早くも新玉ねぎとスモークサーモンも参加してくれています。
天は針柚子で色、香りプラスです。

こんな感じでのご提供です。

 お陰様で1月の献立は、連日早々に売り切れとなりまして
用意も少なかった事もありましたが、鰻の人気には正直驚きました。
お取置きもお断りしておりましたので、お食べになれなかった
お客様には大変申し訳無かったです。
今月はそんな事にはならないと思いますので、お出掛け下さい。

それとまだ少し先の話ですが2月18日(日)は京都マラソンです。
当店の前の北山通りも、往復コースに含まれていますのでその日は午後5時からの営業とさせていただきます。
お客様から「何や、店主も出場するのですか?」って云われますけどとんでもありません。走るのは、いたって苦手でございます。
体重があと42.195キロほど減ったら、考えてもいいかなと思う今日この頃です。
  
今月もひと月どうぞ宜しくお付き合い下さい。

「月替わりの献立-1月の季節のおそばと御飯-」 Monthly menu Jan.2024

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
年が明けまして初めての投稿でございます。

今年は新年初日から、忘れる事の出来ない災害が起こり年頭の挨拶よりも前に、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。平常な生活に何時戻るのか、見当もつかない不安な毎日が現在進行中で不便な生活を強いられておられる事も合わせて心配申し上げます。

当店、去年の暮れは人手が足りずに、やむを得ず年越しそばのテイクアウトを断念しました。毎年恒例におつかいいだだくお客様には本当に申し訳なくご不便をお掛けしました事、お詫び申し上げます。
今年は用意周到に段取りしたいと思っておりますが、何分人手があっての事ですので少々不安もございます。

さて、お待たせ致しました!月替わりの献立ようやく始動致します。

「1月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 浅利蕎麦
  •  小さな小さなお節重(鰻重)

毎年恒例となりましたが、正月月ですので今年もミニミニお節にしました。

浅利蕎麦

今年初っ端は貝出汁でいこうと決めました。
御飯に鰻を使う事もあって、それに合わせました。
蛤とまではいきませんが、浅利出汁と鰹出汁の相乗効果は期待以上です。
緑は三つ葉を散らしました。

小さな小さなお節重(鰻重)

お節料理の真似事を色々とちょっとずつ盛りました。
日によって内容の変更がある事もご了承下さい。
例によってミニミニ三段重ですので、何時もより一品多くて甘味の段取りも出来ています。内容はお楽しみということで…。

松の内も終わり、やっと通常メニューに戻す事となりました。

冒頭にも触れましたが、今回の能登だけに限らず地震大国日本です。何時何処で起こってもなんら不思議ではありません。
この通常、平常が如何に大切で有り難い事か元日に思い知らされました。

今もそんなに遠くない場所で、不便で不安な避難生活を送っておられる方たちを思うと、暖かい場所で当たり前にライフラインを気にせず、食事の算段を行える事がまさに奇跡です。その幸せを念頭において年明けのご挨拶にさせていただきます。

今年も一年、変わらぬお顔ぶれと、変わらぬご贔屓を賜りますよう宜しくお願い致します。

追記としまして、今月24日(水)25日(木)を連休とさせていただきます。

「月替わりの献立-12月の季節のおそばと御飯とお詫び-」 Monthly menu Dec.2023

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
11月は思っていた以上に忙しく、嬉しい想定外でした。
こんな街中じゃない北山でも行動制限の無い観光さんの動きを感じる
事が出来ました。沢山のご来店誠に有難うございました。

とうとう最終月のご案内になってしまいました。
一般的に師走は、お坊さんが走り回る程忙しいって言われていますが
蕎麦屋もこの月は、最終日に一番長い日が控えていますので
それに向けて何かと仕込みの段取りが忙しくなってきます。

さて、月替わりの献立の紹介をさせていただきます。

「12月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 牡蠣餡掛け蕎麦
  • 大根飯
  • 鶏天ぷら

ふた月続けての餡掛けの提供ですが、見た目も暖かそうですし何より皆様、餡がお好きです。

牡蠣餡掛け蕎麦

12月の定番蕎麦です。好き嫌いの分かれる牡蠣ですが、どうにも冬の種物には欠かせない食材です。
今年は柚子豆腐も参加して香りと食感プラスです。緑は芹におまかせ下さい。

大根飯

この夏の猛暑で、随分と価格高騰していました大根ですが、やっと落ち着いてきて、甘味も出てきていますので細かい賽の目に切って、出汁で油揚げと天かすを入れて炊きました。
それの混ぜご飯です。最後にほんのり大根の苦味も感じられます。
隠し味に…‥って、言えば隠し味になりませんね(笑)
天は微塵三つ葉です。

鶏天ぷら

海鮮・野菜と使いましたので、おかずは肉でいきます。
下味を付けた鶏もも肉の天ぷらです。添えに野菜を少し素揚げしてあります。
熱々の天汁で食べてみて下さい。

作り手の好みが大きく入った仕様です。
出来るだけ夜までの提供となる様段取りしますが売り切れの場合はご容赦下さい。

それともう一つ、今回は大きなお詫びがございます。
毎年恒例となっております、年越し蕎麦のテイクアウトですが人手の確保が困難の為、本年は中止とさせていただきます。
店内お召し上がりとテイクアウトのお渡しの両立が難しくどっちつかずで迷惑を掛けそうですので決断致しました。
折角、当店で段取りしていただいておりましたのに、本当にすいません。
どうかご理解下さい。

来年は今年の教訓が生かされる様に考えて営業してまいりますので相変わらずのご贔屓いただきます様にお願い致します。
今年一年のご来店誠にありがとうございました。
来年もどうぞ宜しくお願い致します。
              
                         店主

追伸、年末年始の営業予定は近々アップ致します。

「月替わりの献立-11月の季節のおそばとご飯-」 Monthly menu Nov.2023

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
今年も残すところ後2ヶ月となりまして…って…。
ご挨拶が可笑しくない暦運びとなりました。
ついこの間迄、あんなに暑くて猛暑日更新!なんてニュースを聞いていましたのに、ホント嫌になる速さですね。
とは云いましても、僕は一年を通して一番好きな月なんです。

11月1日を「すしの日」なんて云いまして、これにも諸説あるらしくて、歌舞伎の演目「義経千本桜」の三段目「鮓屋」に因んでの説や、11月が新米の季節であり種になる魚の脂が乗ってきて海や山の幸が美味しくなってくる時期だからと、なかなか理に適った制定だと思います。

そんな美味しい11月です!季節の献立も一新します。

2023年「11月の季節のおそばとご飯」1,500円

 
  • 胡麻豆腐入けいらん

  • 豚丼

  • 変わり白和え

一新なんて云いましたけど、去年と同メニューです(苦笑)。

胡麻豆腐入けいらん

いわゆる「かき玉」。
胡麻豆腐と木耳の入った玉子とじの餡掛けです。
この時節になってきますと餡掛けの注文が多くなってきますので、こちらから仕掛けていきます。天にはおろし土生姜がたっぷりと。温まりますよ。

 

豚丼

豚肉のヘレかロース、舞茸と共に炒めて、かえし醤油で煮付けてあります。
豚肉とキノコも割りに出会いものだと思います。
天に今月も銀杏に応援に来てもらいました。

変わり白和え
 

一色だけ豆腐の白を使いました。
中身はちょっと変わっていて、さつま芋、麩、干柿です。
上手にまとまってると思います。

こんな感じです。

秋ど真ん中ですので暖色でまとめてみました。
前述しましたが、食材選びや調達がとても楽しい季節です。

もう一つ、大事な「新そば」の時期でもありますので
11月1日は「鮓と蕎麦の日」とまとめても良いかもしれませんね。
今年はあの夏の暑さで、野菜の成長不足や食材の軒並の高騰って云う“かせ”がありますが、出来るだけ旬の食材を美味しく食べていただこうと努力しますので、寒い中お洋服の重ね着の枚数を増やしますがどうぞお出掛け下さい。

今月もひと月どうぞ宜しくお願い致します。