「新米登場!」

皆様、何時もありがとうございます。
彼岸も過ぎ、ようやく酷暑から解放され風の涼しさを感じられる様になってきました。とはいえ今週一週間は曇りがちな京都北山です。

さて、今年は「新蕎麦」より早くに「新米」になりました。
白飯、丼物全て「新米」での提供になります。

加水も少なく、ピカッと光る、色艶の良い炊き上がりで米一粒づつが、とても大きく感じられます。
秋の食材一番の醍醐味です。
前述したように蕎麦も「新蕎麦」になり魚も野菜も美味しくなってくる季節の到来です。
僕も一年の中で一番好きな季節で、これから暑い夏を迎える春よりも暖色が似合い、食べ物が美味しく少し肌寒い落ち着いた秋が勝ります。

皆さんも、蕎麦も御飯も”新”を楽しみにお越し下さい。

ところで、何故「新米刑事、新米アナウンサー、新米教師…」等
その職業に就きたての人のことを「米」の字を充てて、”シンマイ”
と呼ぶのでしょう?
調べてみますと、江戸時代の商家の奉公人、いわゆる丁稚さんですね、
彼等が新しく雇われると、一人づつに新しい前掛けが支給されたそうです。
周りの者は、その前掛けの新しさで新人さんだと判断していたみたいです。
ですので、最初は「新前掛け」から始まり、「新前」になり後に訛って
シンマイになり、「米」の字を使ったとされるのが有力説みたいです。
でも、人にしろ米にしろ、どちらも新しい事に変わりはないですもんね。

逆に何かの分野で長い経験と豊富な知識を持っている人のことを「ベテラン」と呼びます。
これも調べてみますと、語源はラテン語らしくて ”OLD” つまり「古い」を意味します。
でも本当は熟練した人に使う単語ではないらしくて「退役軍人」にのみ使う言葉らしいのです。
それが日本に伝わる間に変化していったものだと思われます。
一番良いのは「ベテラン」の域に達してるのに「新米」の気持ちを忘れない。
これができればお手本の親方になれるのでしょうけど、なかなかそうはいきませんね。

「そう言うお前も、そろそろ”とうが立って”きたんちゃうか?」
ですねぇ~、そんな歳になってきました。
日本語は難しいですね。

今季も沢山のご来店お待ちしております。m(_ _)m

きつね丼
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