「月替わりの献立-1月の季節のおそばと御飯-」 Monthly menu Jan.2024

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
年が明けまして初めての投稿でございます。

今年は新年初日から、忘れる事の出来ない災害が起こり年頭の挨拶よりも前に、被災された方々に心からお見舞いを申し上げたいと思います。平常な生活に何時戻るのか、見当もつかない不安な毎日が現在進行中で不便な生活を強いられておられる事も合わせて心配申し上げます。

当店、去年の暮れは人手が足りずに、やむを得ず年越しそばのテイクアウトを断念しました。毎年恒例におつかいいだだくお客様には本当に申し訳なくご不便をお掛けしました事、お詫び申し上げます。
今年は用意周到に段取りしたいと思っておりますが、何分人手があっての事ですので少々不安もございます。

さて、お待たせ致しました!月替わりの献立ようやく始動致します。

「1月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 浅利蕎麦
  •  小さな小さなお節重(鰻重)

毎年恒例となりましたが、正月月ですので今年もミニミニお節にしました。

浅利蕎麦

今年初っ端は貝出汁でいこうと決めました。
御飯に鰻を使う事もあって、それに合わせました。
蛤とまではいきませんが、浅利出汁と鰹出汁の相乗効果は期待以上です。
緑は三つ葉を散らしました。

小さな小さなお節重(鰻重)

お節料理の真似事を色々とちょっとずつ盛りました。
日によって内容の変更がある事もご了承下さい。
例によってミニミニ三段重ですので、何時もより一品多くて甘味の段取りも出来ています。内容はお楽しみということで…。

松の内も終わり、やっと通常メニューに戻す事となりました。

冒頭にも触れましたが、今回の能登だけに限らず地震大国日本です。何時何処で起こってもなんら不思議ではありません。
この通常、平常が如何に大切で有り難い事か元日に思い知らされました。

今もそんなに遠くない場所で、不便で不安な避難生活を送っておられる方たちを思うと、暖かい場所で当たり前にライフラインを気にせず、食事の算段を行える事がまさに奇跡です。その幸せを念頭において年明けのご挨拶にさせていただきます。

今年も一年、変わらぬお顔ぶれと、変わらぬご贔屓を賜りますよう宜しくお願い致します。

追記としまして、今月24日(水)25日(木)を連休とさせていただきます。

「月替わりの献立-12月の季節のおそばと御飯とお詫び-」 Monthly menu Dec.2023

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
11月は思っていた以上に忙しく、嬉しい想定外でした。
こんな街中じゃない北山でも行動制限の無い観光さんの動きを感じる
事が出来ました。沢山のご来店誠に有難うございました。

とうとう最終月のご案内になってしまいました。
一般的に師走は、お坊さんが走り回る程忙しいって言われていますが
蕎麦屋もこの月は、最終日に一番長い日が控えていますので
それに向けて何かと仕込みの段取りが忙しくなってきます。

さて、月替わりの献立の紹介をさせていただきます。

「12月の季節のおそばと御飯」1,500円

  • 牡蠣餡掛け蕎麦
  • 大根飯
  • 鶏天ぷら

ふた月続けての餡掛けの提供ですが、見た目も暖かそうですし何より皆様、餡がお好きです。

牡蠣餡掛け蕎麦

12月の定番蕎麦です。好き嫌いの分かれる牡蠣ですが、どうにも冬の種物には欠かせない食材です。
今年は柚子豆腐も参加して香りと食感プラスです。緑は芹におまかせ下さい。

大根飯

この夏の猛暑で、随分と価格高騰していました大根ですが、やっと落ち着いてきて、甘味も出てきていますので細かい賽の目に切って、出汁で油揚げと天かすを入れて炊きました。
それの混ぜご飯です。最後にほんのり大根の苦味も感じられます。
隠し味に…‥って、言えば隠し味になりませんね(笑)
天は微塵三つ葉です。

鶏天ぷら

海鮮・野菜と使いましたので、おかずは肉でいきます。
下味を付けた鶏もも肉の天ぷらです。添えに野菜を少し素揚げしてあります。
熱々の天汁で食べてみて下さい。

作り手の好みが大きく入った仕様です。
出来るだけ夜までの提供となる様段取りしますが売り切れの場合はご容赦下さい。

それともう一つ、今回は大きなお詫びがございます。
毎年恒例となっております、年越し蕎麦のテイクアウトですが人手の確保が困難の為、本年は中止とさせていただきます。
店内お召し上がりとテイクアウトのお渡しの両立が難しくどっちつかずで迷惑を掛けそうですので決断致しました。
折角、当店で段取りしていただいておりましたのに、本当にすいません。
どうかご理解下さい。

来年は今年の教訓が生かされる様に考えて営業してまいりますので相変わらずのご贔屓いただきます様にお願い致します。
今年一年のご来店誠にありがとうございました。
来年もどうぞ宜しくお願い致します。
              
                         店主

追伸、年末年始の営業予定は近々アップ致します。

「月替わりの献立-11月の季節のおそばとご飯-」 Monthly menu Nov.2023

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
今年も残すところ後2ヶ月となりまして…って…。
ご挨拶が可笑しくない暦運びとなりました。
ついこの間迄、あんなに暑くて猛暑日更新!なんてニュースを聞いていましたのに、ホント嫌になる速さですね。
とは云いましても、僕は一年を通して一番好きな月なんです。

11月1日を「すしの日」なんて云いまして、これにも諸説あるらしくて、歌舞伎の演目「義経千本桜」の三段目「鮓屋」に因んでの説や、11月が新米の季節であり種になる魚の脂が乗ってきて海や山の幸が美味しくなってくる時期だからと、なかなか理に適った制定だと思います。

そんな美味しい11月です!季節の献立も一新します。

2023年「11月の季節のおそばとご飯」1,500円

 
  • 胡麻豆腐入けいらん

  • 豚丼

  • 変わり白和え

一新なんて云いましたけど、去年と同メニューです(苦笑)。

胡麻豆腐入けいらん

いわゆる「かき玉」。
胡麻豆腐と木耳の入った玉子とじの餡掛けです。
この時節になってきますと餡掛けの注文が多くなってきますので、こちらから仕掛けていきます。天にはおろし土生姜がたっぷりと。温まりますよ。

 

豚丼

豚肉のヘレかロース、舞茸と共に炒めて、かえし醤油で煮付けてあります。
豚肉とキノコも割りに出会いものだと思います。
天に今月も銀杏に応援に来てもらいました。

変わり白和え
 

一色だけ豆腐の白を使いました。
中身はちょっと変わっていて、さつま芋、麩、干柿です。
上手にまとまってると思います。

こんな感じです。

秋ど真ん中ですので暖色でまとめてみました。
前述しましたが、食材選びや調達がとても楽しい季節です。

もう一つ、大事な「新そば」の時期でもありますので
11月1日は「鮓と蕎麦の日」とまとめても良いかもしれませんね。
今年はあの夏の暑さで、野菜の成長不足や食材の軒並の高騰って云う“かせ”がありますが、出来るだけ旬の食材を美味しく食べていただこうと努力しますので、寒い中お洋服の重ね着の枚数を増やしますがどうぞお出掛け下さい。

今月もひと月どうぞ宜しくお願い致します。

「月替わりの献立-10月の季節のおそばとご飯-」 Monthly menu Oct.2023

皆様こんにちは、いつもありがとうございます。
毎回、枕が気温の話ばかりで甚だ嫌気がさしますが、彼岸も過ぎたのにまだエアーコンディショナーの世話になる日が続いています。
流石に朝晩だけは過ごし易くなってきて、調理場での仕込み作業も随分と楽になってきました。食材も、真夏のそれからは少しずつ移行して色も暖色系になってきました。
昨今恐い食中毒のニュースもありましたので、当店ももう少し涼しくなってきてからテイクアウトを再開しようと思っています。

さて、月替わりです。早いものでもう10月(神無月)です。ちょっとビックリです
季節の献立も準じます。

2023年「10月の季節のおそばとご飯」1,500円

 
  • 鶏・木の子そば

  • 栗ご飯

  • 柿なます

です。
またかいな!って声が聞こえてきそうなメニューですが、作り手としましては結構気に入っている献立です(笑)。
香りも色も秋らしく設えられますし、何よりも食材がコンスタントに入荷出来ます。

○鶏・木の子そば

沢山の種類のキノコを使おうと思います!鶏も部位を何種類か変えて食感を楽しんでもらいます。鰹出汁にかしわと木の子エキスが混ざって、正に相乗効果の旨味が引き出される種物です。香りプラスは柚子が引き受けます。

 

○栗ご飯

細かく砕いた蒸し栗を出汁で混ぜ合わせます。天に新銀杏が光ります。

 
○柿なます
 

シャキシャキ食感と柑橘の酸っぱさ、柿の甘さが合わさった秋の定番のおかずです。新蕎麦の時期ですので塗の器の模様は、蕎麦の葉の図柄があしらってあります。

こんな感じです。

10月から4500品目の食品が値上げで、家計の負担がますます重くなるって新聞の一面に掲載されていましたが、ホントそれこそ神も仏も無いものかって思いますよね。

冒頭に“枕”って言葉を使いましたので久し振りに、落語のサゲを真似て締めてみたいと思います。
え〜、10月と掛けまして得度仕立てのお坊さんと解きます。その心は
     『双方に神(髪)は無い』と(汗)

昨今の物価高騰には神様にすがりたいものですけどね。
今月もひと月宜しくお願い致します。

追記としまして
10月1日から冬季メニューに変わります。“鴨”の登場です。
併せて宜しくお願い致します。

 

「月替わりの献立-9月の季節のおそばとご飯-」 Monthly menu Sep.2023

皆様こんにちは、いつもありがとうございます。

暦上はとっくに立秋も過ぎたというのに、連続ひと月以上の猛暑日更新という、目も眩む様なニュースの昨今です。夜には秋の虫の声も聴き取れますが、彼らも気温や体感温度で『もう、秋だ!』 なんて感じてるんじゃなくて、日照時間の移り変わりで季節を認識しているのだと納得しました。だって毎日嫌と云うほどの熱帯夜ですもんね。彼岸が待ち遠しい今日この頃です。ヤレヤレ。

月変わりですので季節の献立は強制的に「秋」にしました。一新です!

2023年「9月の季節のおそばとご飯」1,500円

 
  • 天ぷら蕎麦

  • 菊飯

  • 豚と茄子のクルミだれ掛け

です。

○天ぷら蕎麦

今回も蕎麦と天ぷらは別々でお出しします。秋の味覚何品か揚げたいと思います。中にちょっと珍しい食材入っているかもです。衣で内容が見えませんのでシークレットです。
過去には” たこ焼き”を揚げたことありましたしね(笑)。熱々を塩で、出汁に浸けて天ぷら蕎麦で、何方でもお好きに召し上がって下さい。

 

○菊飯

これも9月のど定番です。重陽の節句に因んで食用菊を使った混ぜご飯です。炊いた小豆が色目で参加しています。

 
○豚と茄子のクルミだれ掛け
 

おかずの方も節句に合わせて秋茄子を使います。
蒸し豚を台にして、色止めした茄子の上からクルミだれを掛けました。下はポン酢味ですので、割りにサッパリと食べていただけると思います。天に糸唐辛子の赤色です。

こんな感じです。

先月も書いた様に思いますが、季節の食材を『今月はコレっ!』って 書けない時代になってきています。秋刀魚が分かり易い例ですね。海水温の上昇で既存の漁場では漁獲量が激減していますもんね。ただ時期がズレているだけで、棲息数が減っているわけではないのでしょうけどね。
その内に日本でも亜熱帯化が進んで、京都でもマンゴーやパイン、バナナが収穫出来る日が来るかもです。

うちみたいなこんな小さな調理場でさえも、食材の変動で地球異変を感じとれる程です。文明のしっぺ返しが少しずつ訪れているのかもしれませんね。

ちょっと固い話題になりました。とは云いましても味覚の秋に近づいています。

「秋の新蕎麦」を楽しみに今月もひと月、どうぞ宜しくお願い致します。