「新そばって?」|新そば,soba,Kyoto,Kitayama,Gonbe,

せいろ:権兵衛

そばの花:北山権兵衛
皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
表の金木犀の香りが調理場までほのかに漂い、鼻先で秋を感じる事が出来る季節になってきました。

そば粉:北山権兵衛

秋と云えば蕎麦屋にとっては「新そば」の時期です。
では一体「新そば」って何でしょう?

新米同様、秋口に収穫され9月中旬位から市場に出回る蕎麦の実の総称の事です。
実は「新そば」って一年に3回あるのです。
「春新」・「夏新」・「秋新」と収穫出来ます。一般的に「新そば」って云うと、この「秋新」を差します。
じゃあ、何故そんなに秋の「新そば」は特別扱いされ店先に貼り紙を出してまでも宣伝されるのでしょう?

新そば宣伝:北山権兵衛

やはり色良く、香り高く粘りもあり美味だということに尽きますが、蕎麦打ちする側にとりましても実に打ち易い粉と云えるのです。

米も「新米」になり、海の魚も美味しくなり、果物も色付くこの季節。
蕎麦も決して例外ではないのです。

新そば北海道滝川産:北山権兵衛
昔と違って蕎麦畑から収穫され、我々蕎麦屋の手に届くまであまり時間を要しません。製粉された明くる日にはもう打てる状態にありますので、香りも水分も逃していません。だからこそ、見た目も香りも良い蕎麦がお客様の口に届くのです。

夏の間の日光を沢山浴び、秋口になって昼夜の寒暖の差が激しい気候になりぐっと旨味を増す「秋新」。
では何時まで「新そば」って言って良いのでしょう?

これは、あまりはっきりしていません。先程も述べた様に管理技術や輸送の迅速さが約束された昨今では、ずっと「新そば」と名乗っても良さそうですね。
でも一応当店では、年内だけで貼り紙はおろしてしまいますが…。

聞くところでは、沖縄の方では冬の「新そば」も収穫出来る様になってきているとか…。流石に日本列島は広くて、温度の違いで通年「新そば」が食べられる様になるのも近いかもです。

この時期「新そば入荷しました!」って貼ってありますと、お客様は「新そば下さい!」と仰いますが、安心して下さい。何をご注文いただいても「秋新」です。でも一番如実に感じてもらえるのが”冷たい”「せいろ」、「ざる」なのに皮肉なことに段々と寒くなってきて、冷たい注文が減ってくるのが残念ではあります。
せいろ:権兵衛

当店では”機械打ち”も”手打ち”も両方お出ししていますが、「新そば」になりますと機械と手では加水(そば粉に入れる水の量)が随分と違ってきます。
“機械打ち”、”手打ち”の違いは又、掘り下げて次回にでもお話することにします。

蕎麦屋の前を通りかかったら、
『そういうたら、権兵衛のバカ店主、新そばにうんちく垂れてよったな!』って思い出してもらって暖簾をくぐって下さい。
「せいろ」でも注文していただいて、ツツッゥって手繰ったら鼻の奥でも”秋”を感じてもらえることお約束します。

僕も一年で一番好きな季節です!目一杯美味しい出汁、蕎麦になる様に精進しますm(__)m

「 京都 北山 ゆかた祭」| Yukata,Kitayama,Kyoto

所属する北山街協同組合主催のイベントです。「こども縁日」もあります。夏休み親子でおいでください。詳細は以下のイベントホームページでご確認ください。

■京都北山ゆかた祭ホームページ

https://yukata-matsuri.info/

■Facebook ページ

https://www.facebook.com/kitayamayukata/

日時

2017年8月5日土曜日
・昼の部10:00~16:00
・夜の部17:00~21:00

場所

京都府立陶板名画の庭
京都市営地下鉄「北山駅」3番出口東隣

会場と北山権兵衛の位置関係はこんな感じです。徒歩5分くらいです。

北山権兵衛店主ご挨拶

北山権兵衛店主

北山権兵衛店主皆さま初めまして。蕎麦 北山権兵衛店主、”味舌 秀人”と申します。
1968年生まれの申歳です。
この度”北山権兵衛ホームページ”を新設しましたので 自己紹介を兼ねてご挨拶させて頂きます。

“味舌” (ました)と読みます。飲食店にはもってこいの嘘みたいな名字ですが本名です(笑)。

どうも現在の大阪摂津市が発祥の様で味舌藩も存在したみたいです。でも”味”には”ま”の訓読み表記がありませんので、ご先祖様が”み”と”ま”を間違えてお役所に届けたのじゃないかと思っています。 子供の頃はよくからかわれましたが、今じゃすごく重宝する名前だと自負しています。

京都北山周辺の季節行事や食材、料理の事、調理場の息遣い、お客様とのやりとり等々、思い付くままに書いていこうと思います。 読まれて「おっ、美味そうや!一度食べに行こか♪」って思っていただければ幸いです。 決して”味がうとい舌”にならないよう、日々精進して参ります。 蕎麦・うどん同様細く長いお付き合い、宜しくお願い致します。