皆様こんにちは、毎度ありがとうございます。
毎日暑い日が続きます。その中お越しいただけますお客様には頭が下がります。
本当にありがとうございます。
さて、今日はこの暑さに、まんざら関係なくもない話をしようかと思います。
“明くる日のカレーが旨い!” “3日目のおでんの為に炊いてるんや!” なんて一度は使った言葉ですよね。
でもどうして、2日目のカレーが美味しく感じられたり、毎日連続で飽きもせずにおでんを食べられるのでしょうか?
それは刻々とルゥーの味が変わったり、おでん出汁の旨味が増すことに他なりません。一体何が起こっているのでしょう?
細かいことを省いて概に云えば『酸化』です。空気と触れあう事で調味料の角がとれて、まろやかに感じるのです。
そば・うどんの出汁にも当てはまる様に思いますのが今日のお題、『夕方の出汁が美味しい!』と言うのがそれです。
うどん・そばの出汁は、魚の節や昆布からとった出汁に醤油、砂糖、味醂を加え調味するいたって簡単な材料を使っています。この中で一際目立って仕事をするのが醤油です。
鰹節の旨味成分「イノシン酸」、醤油・昆布の旨味成分「グルタミン酸」この2つが合わさることにより相乗効果が現れ全体の旨味を構成します。
人間の舌は酸性に傾いた食味を美味しいと感じますので弱酸性の醤油を加える事でここでも又、美味しさを作り出すのです。
当店でも、朝一番に引いた出汁はその日の昼に使う分位は常温で保管してあります。その出汁が何時間か後には、良い加減に酸化が進み味に丸みを出すと言う訳です。
酸化の進み具合は、温度にも関係があり気温が高いと早く進むので、連日のこの暑さでは夕方はおろか昼には効果が出てきます。
もちろんこのまま放置しますと、旨味どころか腐敗してしまいますので暑い時分は要注意です。
先述したカレーのルウーなんかは、レストランでは一部高速ミキサーにかけて酸化を素早く促進させてから戻し入れるといった裏技を使う所も在ります。
ですので、当店でもその日の出汁を全部使いきらずに次の日の出汁に足す作業を行っています。
本当に自然の力の助けが無ければ美味しい味になりませんし、先人達の知恵には脱帽です。(良く脱帽しますが,,,,,,,,(^^;)
夏中の目標は、暑さ嫌いのバカ店主の頭の酸化がこれ以上進まない事が重要課題です(@_@)