「月替わりの献立-9月の季節のおそばとご飯-」Monthly menu Sep.2021

皆様こんにちは、何時もありがとうございます。
ぼちぼちと、秋刀魚の姿を魚屋さんで見掛ける時節になりましたが依然として熱中症を心配する暑さと、感染拡大が止まらない厄介な代物との攻防が続いています。当店も酒類の提供を停止していますので、何かこう、片方の靴を履かずに歩いている様な、又ボタンを掛け違えたシャツを着ている様な完全体ではない形態が歯痒いです。

さて、9月の段取りです。月替わりの献立も変わります。

 

2021 9月の季節のおそばとご飯」1,450円

  • 天松蕎麦
  • 菊花飯
  • 茄子と蒸し豚肉の胡桃だれ掛け

です。

○天松蕎麦

通年ですと鶏肉と松茸の種物ですが、今年はちょっと趣向を変えて松茸の天ぷらでいこうと思います。
他の野菜や魚の天種は、その日の仕込みで変わりますのでお楽しみに!
汁蕎麦と天ぷらは別盛りでお出ししますのでお好きな様に召し上がって下さい。
汁蕎麦の緑は青柚一片です。

○菊花飯

9月の重陽の節句に因んで、食用菊を使った混ぜ御飯です。
黄色一色だけでは物足りないので小豆の赤色に助けてもらっています。

○茄子と蒸し豚肉の胡桃だれ掛け

見た目より割に濃いおかずです。
秋茄子を翡翠に色良く留めて、豚肉と一緒に胡桃ペーストを掛けてあります。
下はさっぱりポン酢味で、上は濃厚な木の実ソースです。天の赤はクコの実です。

こんな感じです。

調理場に松茸や柚子が登場しますと途端に秋の様相になりますし、今までさんざん夏の魚として、又祭魚として扱ってきた鱧も松茸と云うパートナーを迎えますと、鍋料理や土瓶蒸し等に化けていきます。
同じ食材でも季節の相方が変わる事で違う味になるのが面白いものです。

ちょっと個人的な談ですが、8月の終わりには仁鶴さんもお亡くなりになって落語好きとしましては寂しい想いもしております。
月が変わって一つでも明るい話題が出てくると良いなぁって思う今日この頃です。
お客様もどうぞ体調管理に留意されて秋をお迎え下さい。
今月も最後まで宜しくお願い致します。